プーチン露大統領の発言を受けて(党声明)
令和元年6月21日
幸福実現党
今月20日、プーチン露大統領は国民との直接対話の終了後、「完全な関係正常化と平和条約締結を望んでいる」として日露平和条約締結に向けて意欲を示しました。20か国・地域首脳会議(G20大阪サミット)の開催を前にして、日本政府の出方次第では、これまで膠着状態が続いていた条約交渉も一気に進展する様相を呈しています。
中国は近年、巨大経済圏構想「一帯一路」を通じて覇権主義を強めていますが、ロシアが中国に一層接近することにでもなれば、日本が国防上の危機に陥るのみならず、第三次世界大戦の構造が形成される恐れなしとも言えません。
安保・経済両面で日露両国の関係強化を図るという意味でも、アジア太平洋地域の平和と繁栄構築を図るという意味でも、中国や北朝鮮の後背部に位置するロシアとの平和条約締結は、わが国にとって喫緊の課題であるはずです。
北方四島の帰属問題について、四島はわが国固有の領土であるのは言うまでもありませんが、四島を軍事的要衝と捉えるロシアの立場に鑑みると、領土問題の解決を条約締結の前提とする限り、交渉は今後も膠着状態が続くことが想定されます。そのため、日本としては「領土問題をいったん棚上げしてでも」という立場で、日露平和条約締結に向けた交渉に当たるべきと考えます。
今月29日には、大阪で日露首脳会談が行われることになっていますが、今回の機会を平和条約締結に向けた「ラストチャンス(※)」と捉えるべきです。安倍晋三首相には、選挙を意識して「安全運転」に終始するのではなく、国益を最優先して条約を締結するという「決断」を求めます。
幸福実現党は、日米を基軸としながらロシアをはじめ、インド、台湾、韓国、オーストラリアなどとの連携を強化して中国包囲網を形成し、自由、民主、信仰といった価値観が広く受け入れられる世界の構築に向けて、引き続き取り組みを続ける所存です。
以上
(※)大川隆法著『「日露平和条約」を決断せよ』(幸福の科学出版)参照。