釈量子・幸福実現党党首 香港民主派リーダーと会談「アジアの自由を守るため今こそ行動を起こす時」(6月12日付夕刊フジ掲載)

 幸福実現党の釈量子党首は、6月4日の中国天安門事件25周年記念日直前に香港を訪ね、香港民主派リーダーと会談、天安門事件の真実を知らせる「六四記念館」を視察し、人権を圧殺する中国での香港の民主化運動との連携を模索した。

 「六四記念館」は香港の繁華街に、1989年に自由化を求めた学生らを人民解放軍の戦車が蹴散らし多くの犠牲者を出した天安門事件の真実を伝えるため、この4月に香港市民支援愛国民主運動連合会が開設した。

 訪れた釈党首は、犠牲者の親「天安門の母たち」の1人が、事件後病院を回り息子の惨殺死体を見つけた生々しい証言が印象に残ったという。

 「天安門の母たちを孤立させない!」とプリントしたTシャツ姿のスタッフは「政府が自国民を殺すなんてとても悲しい。事件を知らない若い人たちや観光客に知ってほしい」と話した。

 2人の民主派リーダーとの会談も収穫だった。

 マーティン・リー氏は弁護士で香港初の政党・香港民主同盟初代党首。直接選挙が実現すれば行政長官と目される民主派中心人物だ。釈党首が民主化への思いを聞くと、「私の希望は香港の真の民主化、普通選挙が行われ、中国が民主化を取り入れていくこと。香港の民主化は必ず13億の中国の人たちに影響を与えます。東欧では多くの共産主義国家が次々と倒れました。歴史の教訓です。どんな独裁も続くとは思いません。人々の力が必ず勝つと信じます」と語った。

 リー氏はクリスチャン。同じ宗教家として尊敬すると釈党首はいう。

 香港民主党のエミリー・ラウ党首とも会談した。六四記念館開設の意義について「香港は中国の一部だが、唯一開かれた自由な街。中国全域や日本など世界中から人々がやってくるので、25年前に何が起きたのか知ってほしい」と述べ、「女性にはもっと政治家や社会のリーダーになってほしい。半分は女性なのだし食べ物や健康、教育への関心など男性にない観点が大事ですから」と、女性党首ならではの共通認識を確認できた。

 「人権抑圧では過去最悪の中国で、一国二制度の香港民主化のリーダーにお話をうかがい、圧力でいつ閉じられるかもしれない記念館を訪れたことは有意義でした」

 釈党首にとり、「アジアの自由を守るため今こそ行動を起こす時」と実感する香港訪問だった。

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