中国共産党が最も恐れるものは「宗教」

 各新聞において、19日の衆議院解散が報道される中、中国の習近平指導部が、「共産党員の宗教禁止」を徹底する方針を固めたと、11月16日付の産経新聞が1面トップで報じております。

以下一部引用

 中国の習近平指導部は、「共産党員は宗教を信仰してはならない」という原則を改めて徹底する方針を固めたもようだ。党の規律部門を動員し、宗教を進行する党員を全国で精査する見通しだ。
 14日付の国際情報誌「環球時報」によると、習近平総書記は今年9月の中央民族工作会議で、「党員は宗教を信仰してはならない。宗教活動に参加してはならないとの規則を堅持すべきだ」と強調した。
 党関係者によれば、党の規律部門は10月ごろから一部地域への「党員の宗教進行状況」の調査チームの派遣を開始。宗教を信仰する党員に対しては除名など厳罰で臨む方針だという。
(11月16日付 産経新聞)

 中国共産党政府にとってもっとも恐ろしいものは何か。それは間違いなく「宗教」です。

 中国の歴代王朝が宗教によって転覆してきた事実もありますが、実際、全体主義国家の弾圧にも負けずに、「自由」を体現しているのが信仰者たちです。

 チベット自治区や新疆ウイグル自治区においては、国家による「信仰略奪」が平然と行われています。

 香港の雨傘革命の主導者も、キリスト教の篤い信仰者です。

 先般、国際ウイグル人権民主財団 日本全権代表のトゥール・ムハメット氏が、早稲田大学での学園祭で対談させていただいた際に、自宅で7~12歳の子供たちに「コーラン」を教えていたという理由で、中国の刑務所に計23年間も収監されたムスリムのリーダーについてお話し下さいました。

 中国の刑務所はまさに生き地獄といってふさわしいものであり、ウイグルのムスリムのリーダーの信仰を破壊するために、1週間、彼を水牢の中に入れ、ふやけた皮膚に包帯を巻き、皮を剥ぐように、包帯を剥がしながら「神がいないからあなたは救われないんだ」と脅したのだそうです。

 これが、唯物論国家の内実なのです。

 世界の多くの国々で「民主主義国家のほうがよい」と言われていますし、皆さんもそれはご存知であると思います。

 実は、民主主義というのは、本来「信教の自由」と密接な関係にあるものなのです。

 「信教の自由」とはつまり、「内心の自由」であり「内心において何を信じるか」ということの自由なのです。

 つまり、何人たりとも犯すことができない、人間の尊厳の根本にあるものが、「信教の自由」といえるのであり、言い換えれば、「人間は神の子、仏の子である」という事実があるからこそ、民主主義は素晴らしいもの、立派なものになるのです。

 幸福実現党としましては、唯一の宗教政党として、このような国家レベルでの宗教弾圧を断じて許すわけには参りません。

 また、安倍首相は、ご自身の内心の自由に対し、他国からの外圧に屈し、靖国神社の参拝を避けておられます。これは「外交努力」と言えるものではありません。

 靖国神社には、首相の尊敬される吉田松陰先生も祀られています。

 参拝という「信仰行為」を踏みにじられていることに対し、筋を通せなければ、これからの中国と相対することもできませんし、一国の首相としてのの信念を疑わざるをえないでしょう。

 APECでの日中首脳会談も終え、外遊から戻られた安倍首相におかれましては、対岸の人権侵害に対し、決して目を背けることなく、毅然とした態度をとって頂きたいと思いますし、唯物論国家とは一線を画する「信仰心」豊かな日本としての態度を示すためにも、「信仰行為」としての靖国神社の参拝をされることを強く望みます。