春季例大祭初日の21日、靖国神社を参拝しました。英霊に感謝をささげるとともに、歴史認識をめぐる日本の名誉回復に向けて全力を尽くすことをお誓いした次第です。天皇陛下の靖国神社ご親拝の実現に向けた環境整備に努めるよう、日本政府に求めるものです。
先月下旬には、天皇、皇后両陛下のパラオご訪問に先立ち、先の大戦屈指の激戦地・ペリリュー島に赴きました。同島では、日本軍が米軍との圧倒的な戦力差を前に、70日以上にもわたり徹底抗戦。その奮戦ぶりは、敵将もたたえたことで知られます。
今回、日本統治時代を知る島民の方々からお話を伺い、先人の高邁(こうまい)な精神に触れることができました。かつてスペインやドイツから搾取・略奪を受けていたパラオは、日本の委任統治領となったことで、教育や医療、都市インフラの整備が進み、生活状況が大いに改善したそうです。
こうした話はあまり知られていませんが、パラオに善政を敷いたかつての日本、そして祖国への愛ゆえに勇敢に戦った先人を、心から誇りに思います。
戦後70年の本年、歴史認識をめぐり近隣国が反日攻勢を強めていますが、わが国が列強の植民地支配から有色人種を解放し、人種差別政策を打ち砕いた事実こそ評価されてしかるべきです。誤った歴史認識をただし、この国の平和を守る決意を新たにすることが、命を懸けて祖国を守った英霊への供養にもなると考えます。また、先祖を大切に思い、国を愛することは、洋の東西を問わない共通善なのではないでしょうか。
現在、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に、沖縄県の翁長雄志知事が反対を表明しています。しかし、中国が尖閣諸島(同県石垣市)、そして沖縄を狙っているとみられるなか、沖縄と日本の平和を守るためには、日米同盟による抑止力を維持することが欠かせません。
もちろん、沖縄の皆さまの思いは理解しなくてはなりませんが、一地方自治体の首長の判断で、日本を亡国の危機にさらすことなどあってはなりません。政府には、それこそ“粛々”と辺野古移設を進めるよう求めるとともに、翁長知事には沖縄の自由を守ることにつながる判断を心からお願いするものです。
(幸福実現党党首・釈量子)