HRPニュース「官製コロナ大不況。日本が潰される!早く経済活動再開の決断を」【前篇】 が配信されました。
ぜひ、ご一読ください!
◆政治の暴走が日本経済の破壊を引き起こす
4月16日、緊急事態宣言が全国に拡大されましたが、5月6日以降も延長して、外出や事業の自粛を続けるべきだという方針が出される見込みになっています。
人類が経験したことのない危機に対して、安倍首相や小池都知事など、各自治体の首長たちはリーダーシップを発揮し、見せ場という感じですが、何かがおかしいと感じざるを得ません。
それは「大局観」を逸した独裁的な政治の暴走ではいないかということです。
例えば、東京都や大阪府では、休業要請に従わない企業や店舗の名前を公表し、休業指示に従わない場合は、法改正して罰則を設ける可能性にも言及しています。
ある県知事の「来たことを後悔するようになればいい」という発言は、あまりにも驚くべき辛辣な一言でした。
明らかに社会がおかしくなっているような気がします。そうした政治が、人為的に日本経済を破壊してしまっています。
◆資金繰りに苦労する中小企業、壊滅的な被害を受ける外食産業
まず、悲鳴を上げている民間に目を向けるべきでしょう。
コロナによる自粛で、元々経営体質の弱い中小企業は、資金繰りに非常に苦労しています。
ある生命保険会社の調査によると、5月末までしかもたない企業が45%、6月末までしか持たない企業が60%だと言われています。
経営状況が厳しいのは中小企業に限らず、なかでも壊滅的なのが外食産業です。
売上げの減少が非常に深刻で、パブや居酒屋が43.3%減少、レストランが40.5%減少と大変深刻な状況となっています。
実際に4月27日には、青森市内の飲食店が「(飲食店の)大半が倒産する」と市に支援を申し入れています。
◆倒産の危機は各業界の大企業にも・・・
更に、大企業にも危機が迫っています。
JRによると、ゴールデン・ウィーク期間の新幹線は一部の列車で、乗車率が0%という事態が発生しています。
航空業界では、JAL、ANAなど国内企業をはじめ「世界の航空会社は、各国の政府が連携した対応を取らない限り、多くの航空会社が5月末で破綻に追い込まれる(オーストラリアの航空業界コンサルティング会社CAPA航空センター)」のではないかと言われています。
定期航空協会は政府に対して、「2兆円の支援が必要だ」と申請していますが、支援してもこのまま人が乗らないのなら意味はありません。
無借金経営で有名なトヨタでさえ、銀行から1兆円の融資枠を設定したという大変衝撃的なニュースが入っています。
大手ゼネコンの清水建設でも、建設現場で1名死亡者が出た後、全国500カ所の工事現場を閉鎖し、下請けも軒並み営業停止状態となっています。
百貨店に関しては、三越伊勢丹ホールディングスは3月期の連結最終損益で、従来予想の70億円の黒字から、110億円の赤字になる見通しということで、180億円減というありさまです。
銀行も無傷ではなく、メガバンク、地方銀行共に持ちこたえることは厳しいのではないかという声はたくさんあり、倒産企業が続出すると失業者は激増していくでしょう。
◆「サバイバルの時代」の到来
いま緊急事態宣言が延長されると、日本経済そのものに対する「死刑宣告」にも等しいという緊急性を認識する必要があります。
実際に、感染症専門家からも「感染症対策と経済の両立を考えるべき」という提言が出ており、今までの考え方を変え、短期間では収束しないことを覚悟する必要が出てきています。
まず、医療の限界が挙げられますが、現在世界中が取り組んでいるワクチン開発には少なくとも2年はかかると言われています。
また、インフルエンザでも型が違えば、予防接種は効きませんが、コロナウイルスも数種類の型があるという説もあり、変異の可能性も指摘されています。
また、比較対象として引き合いに出されるスペイン風邪ですが、世界で第3波まで流行したとされていますが、第1波が1918年3月から、第2波が1918年冬頃から、第3波が1919年春から秋にかけて流行しています。
当時もマスクをかけ、熱が出れば氷で冷やすしかないということで、結局、時間の経過を待つしかなかったと言われています。今回もウイルスの拡大に陰りが見えるまでに2から3年かかってもおかしくありません。
政府や各自治体が現金給付、あるいは休業補償を出していますが、何十万人も雇用しているような大企業を年単位で政府が救済しようとすると、それこそ天文学的な金額が必要になります。
もし今後、政府が緊急事態を延長させるということになれば、配給制を受け入れるしかないということにもなりかねません。
そろそろ、日本人すべからく「サバイバルの時代」に入ったという自覚を持つ必要があるのではないかと思います。
智慧と工夫、そして勇気を出して経済活動を再開するしかありません。
(つづく)