本日、安倍晋三首相が来年4月からの消費税率引き上げを正式表明しました。2009年の立党以来、私たちが一貫して訴えてきたように、消費増税が招くのは日本経済の沈没にほかならず、消費増税を中止に追い込めなかったことは残念でなりません。
アベノミクス効果により景気は回復基調にあるとはいえ、大企業に比べ、中小企業の景況感の改善は遅れています。「増税されても価格には転嫁できず、会社の存続自体が厳しくなる」との切実なお声にも数多く接しています。
賃金も上昇しておらず、景気回復を実感している方はまだまだ少ないはずです。ましてや、折からの円安進行や原発稼働停止の影響で電気料金や生活必需品の値上がりが相次ぐなか、ここに消費増税まで加われば、家計負担の増大で消費への悪影響は避けられません。日本のGDPの約6割は個人消費であり、増税で可処分所得が減り、個人消費が落ち込めば、日本経済全体が大きなダメージを受けることは明らかです。
また、1997年に消費税率が引き上げられた際は、翌98年に自殺者が急増しています。消費増税による経済的苦境から自ら命を絶つ方が増えるであろうことも想像に難くありません。宗教政党として、国民に不幸を呼び込む消費増税を決して認めることはできません。
消費増税が景気の腰折れを招くのは明らかであることから、安倍首相は5兆円規模の経済対策を表明しましたが、これは本末転倒も甚だしいと言わざるを得ません。必要なのは、増税ではなく経済成長です。私たち幸福実現党は、強力な金融緩和や法人税の大幅減税、高付加価値の未来産業の育成や、東京五輪開催を契機としたリニア新幹線の早期開業など交通革命の推進を提言しています。経済成長によって税収アップを図ることで財政が健全化し、また抜本改革を前提として社会保障制度を維持できると考えます。
安倍首相に対し、消費増税は誤りであることを重ねて指摘するとともに、幸福実現党として、さらなる税率引き上げに断固反対を表明いたします。国民不在の意思決定により、日本沈没がもたらされようとするなか、私たち幸福実現党は夢の未来を切り拓くために、今後とも力強い活動を展開していく所存です。
2013年10月1日 幸福実現党 党首 釈 量子