【太陽の昇る国へ】この国にもっと自由を – フジサンケイ・ビジネスアイ連載

「フジサンケイ・ビジネスアイ」WEBサイトに、連載記事【太陽の昇る国へ】が掲載されましたので、その一部を転載いたします。

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 --安倍晋三首相が2015年度補正予算の編成を指示しました。低所得の年金受給者への給付金を目玉に、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の農業対策などが柱となります

 来年の参院選をにらんだ一時的なバラマキと言わざるを得ません。景気てこ入れに、“カンフル剤”で対処する考えでしょうが、その手法では、本格的な景気回復を図ることはできないと申し上げておきたいですね。

 第2次安倍政権がスタートしてから景気が上向いたかに見えたものの、消費増税後は景気回復に力強さを欠いていることは明らかです。今年7~9月期の実質国内総生産(GDP)の改定値では、設備投資の伸びを反映して前期比年率1.0%増となり、先に発表された速報値から上方修正されたものの、景気の牽引(けんいん)役たる個人消費は下方修正されています。

 アベノミクスは異次元緩和を進めながら、企業収益の向上を雇用の拡大や賃金の上昇などにつなげ、消費の増加を促すという「経済の好循環」を目指していました。しかし、個人消費の低迷などで、好景気へ向けた青写真は崩れようとしています。

 円安による食料品や生活必需品の値上げ、原発停止を受けた電気料金の引き上げが続くなか、昨年4月の8%への消費税率の引き上げが、GDPの6割を占める個人消費の冷え込みをもたらし、経済にダメージを与えたことは言うまでもないことでしょう。このうえ、17年4月に税率を10%に引き上げてしまえば、日本経済が沈没しかねないことは火を見るよりも明らかです。・・・

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