「吉田松陰の学問」と「現代日本の学問」ー釈量子の獅子奮迅(The Liberty連載)

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 月刊The Liberty(2015年1月号)に『釈量子の獅子奮迅(ししふんじん)ー世の中は変えられる!』の連載記事が掲載されました。今月号では『「吉田松陰の学問」と「現代日本の学問」』と題して、ご紹介いたします。

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「吉田松陰の学問」と「現代日本の学問」

 教育が、国の繁栄にとっていかに重要かを痛感させられる話があります。

 明治政府は1872年、日本初の義務教育制度である「学制」を定めました。文部省(現・文部科学省)の、最初の大仕事です。

 しかし当時の農家は、貴重な労働力(子供)を取られ、授業料までも取られるという負担に反発。各地で「学制一揆」が起きました。

 それでも明治政府は、「教育こそが成長戦略の要」と確信し、断固として義務教育を推進しました。その結果、日本は一躍、世界トップレベルの近代国家に生まれ変わったのです。

教育が生んだ政治経済の諸問題

 時代は下り、日本は新たな教育改革によって、再び生まれ変わるべき時が来ています。

 公教育は百年単位ではある程度の成功を収めていますが、戦後の教育政策の弊害が、日本全体の衰退を招いています。

 GHQから押し付けられた自虐的な歴史教育は、日本の誇りを失わせました。宗教的真理を排除した教育の中で、教師は善悪を教えることができず、いじめや犯罪が多発しています。

 また、高度成長期後の画一的な平等教育や、「ゆとり教育」は、企業の国際競争力を下げています。これは明治期に『西国立志編』が空前のベストセラーとなり、「自助の精神」で、多くの若者の努力を鼓舞したのとは真逆の方針です。

 自助の精神を失った人々が増えた結果、社会保障費は膨らみ、国の財政を圧迫しています。

 こうした問題意識の下、安倍政権はいじめ対策や、道徳教育の強化、大学改革などに取り組もうとしています。しかし、左翼陣営の反対も強く、それを押し返す信念も十分に感じられません。

 日本の諸問題を解決し、日本をさらに繁栄させるには、どのような教育が必要なのか。今一度、考える必要があります。

山口県萩市にある、松下村塾の建物。8畳ほどの小さな私塾が、明治維新の源流となった。
山口県萩市にある、松下村塾の建物。8畳ほどの小さな私塾が、明治維新の源流となった。

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続きはThe Liberty Web、もしくはThe Liberty(2015年1月号)をご覧ください。

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