繁栄の女神を呼び戻そう―天変地異と野田増税―

政治の乱れと天変地異は連動している 

7月11日から14日にかけて、九州は「経験したことのないような大雨」に襲おそわれ、また各地でも豪雨や竜巻などが相次ぎました。
洋の東西を問わず、「為政者の徳なきときに天変地異が起きる」のは宗教的常識ですが、最近の「何かおかしい」と思わずにはいられない異常気象は、まさに野田首相に対する日本の神々の意思表示だと思います。政治の乱れと天変地異は連動しているのです。
昨年、大震災の復興のために税金がいると言った野田首相に対して、「それなら、ほかでも起きたらどうするのか?」と、その本音が問われているのでしょう。
本当のところ、「増税したくてたまらない」財務官僚の言いなりになって、これ幸いとばかりに増税の大義名分として、被災地の苦しみを利用したのではないのか。
また、政府の不手際で招いた財政赤字のツケを簡単に国民に回しながら「増税に命を懸ける」という首相の政治姿勢には、おぞましささえ感じます。
これでは天上界からの不信任、厳しい意思表示はやむことはないでしょう。

増税で倒産企業が激増?

民主・自民・公明3党合意により、消費増税法案は成立しました。2009年に4年間は増税しませんと言って政権を奪いながら、恒久的な大増税を実現しようとする民主党の嘘つきの体質には驚愕するばかりです。
何人もの中小企業の経営者から「消費税が上がったらもうダメだ」という悲壮な声を聴きます。
このデフレ下、ギリギリの資金繰りで食いつないでいる事業主にとって、赤字であろうと何であろうと徴収される消費税は、下手をすると、倒産の引き金となりかねません。
国の三大税収は所得税・法人税・消費税ですが、このうち消費税の滞納額は2010年度で約3400億円、国税全体の滞納額の半分を占めます。滞納すると年率約14%の延滞税が課されるため、消費税が上がれば、倒産件数の増加が予測されます。
野田首相の「税と社会保障の一体改革」は、嘘とごまかしだらけです。「安心」のためと言いながら、年金制度の改革と切り離したことで、増税だけが残されました。しかし、増税すればかえって税収が減ってしまうのは、97年の増税時の経験からも明らかです。そうなれば、ますます社会保障費が払えなくなります。

貧乏神と縁を切り、繁栄の女神を呼び戻そう

ではどうすればいいのか。震災や戦争など非常事態には、政府が「大胆な発想」で民間企業や個人ではできない「大規模な投資」を行うことが、国を再生させる機会になります。ある意味で、ケインズ的な政策を行うのです。バラマキの逆、すなわち未来への投資をしなくてはならないのです。
必要なのは、日本を絶対に発展させるという強い意思であり、繁栄への確かなビジョンです。東北を未来都市に変え、リニア新幹線で全国を結ぶ。山村で海水魚を養殖するなど新産業を生み出し、原発施設や石油タンク等には、隣国からミサイルなどを撃ち込まれることもないとは言えないので防衛策を講じる。こうした施策により、日本を守り、未来に向けた強い成長戦略でGDP世界第二位を早々に奪還することが、まず第一歩です。
そしていずれは、日本国内だけではなく、「世界の富の総量」を増やす起業家を次々輩出し、地球全体の発展を目指すべきです。
日本は本来、配給制度のようなバラマキを喜ぶような、さもしい根性にまみれた国でありません。日本の繁栄は絶対に揺るがない!未来の子供たちのためにも、またアジアに平和と安定をもたらすためにも、日本が二流国、三流国へと転落することは許されません。
もういいかげん貧乏神と縁を切り、繁栄の女神を呼び戻そうではありませんか。

(本文は月刊「幸福の科学」2012年9月号、インタビューが掲載されました)