5/28 バイデン、台湾見殺しか?「日本版台湾関係法」で日米台の連携強化を!【後編】

幸福実現党党首 釈量子

◆バイデン政権、米中対話路線に転換か?

前編では、米国議会では、中国の台湾侵攻を防ぐため、安全保障対話・合同軍事演習の枠組み構築、台湾との二国間貿易協定交渉などの議論が増えていることを指摘しました。

ところが、こうした議論が増える中で、5月4日の「フィナンシャルタイムズ」のオンラインイベントで、バイデン政権でアジア政策を統括する重要人物、インド太平洋調整官のキャンベル氏が、次のような気になる発言をしました。

「米国が中国の武力侵攻から台湾を守る立場を明確にすると、重大な不都合が生じる。中国は世界中で米国の国益を損なうような行動を取るだろう。従って、これまでの『戦略的曖昧さ』を維持すべきだ。」

オバマ政権時代に、米軍の「アジア回帰」を推進した人物でアジア通として知られていますが、中国が南シナ海の軍事拠点化を進めることを許してしまった張本人です。

キャンベル氏の本音は、トランプ政権のように、台湾の軍事支援を強化し、政府高官の交流を促すような政策をどんどん行えば、中国を刺激し、米中衝突のリスクが高くなるので、これまで通り、台湾の問題は曖昧なままでよいというわけです。

しかし、挑発的な発言を繰り返し、他国を刺激しているのは、中国であることを忘れてはいけなせん。巨大な軍事力を備えた中国の横暴を、事なかれ主義で止めることはできません。

また、キャンベル氏はオンライン会議で、米中の不測の事態に備えるために、「米中対話のホットライン」を作るべきだと主張しました。

中国共産党系のメディア「環球時報」は、この発言に対して、「ホットラインを作りたいならば、台湾問題に口を出すことを止めなくてはいけない」と答えています。

もしバイデン政権がオバマ時代のように中国との対話路線に戻っていくならば、台湾が危ない状況に置かれることになります。

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