幸福実現党党首 釈量子
◆「例外中の例外」が常態化する日本の財政状況
12月6日、岸田首相は、過去最大規模の補正予算の成立に向けて、臨時国会に臨みました。
所信表明演説の冒頭では「屋根を修理するなら、日が照っているうちに限る」というケネディ大統領の言葉を引いて、コロナ対策や経済回復に向け、一日でも早く手を打たないといけないということを、訴えておられました。
また「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」と銘打ち、総額55.7兆円の財政支出を計画しており、この額は、過去最大規模となります。
だいたい、日本政府の税収が60兆円くらいなので、今回の補正予算は、来年度の予算分を先食いするようなものです。
財務省が、財政の赤字拡大は止まらないことを「ワニの口」に例えて、入ってくるお金(歳入)よりも、はるかに多くのお金を使っていた(歳出)わけですが、コロナ禍で天井をぶち抜くような予算を組んでおりますので、もはやワニのあごが外れそうな状況です。
2021年度は、昨年のとびぬけた一般会計歳出147.9兆円から、一気に元に戻して、106.6兆円の予定でしたが、今回の補正予算によって、142.6兆円とほぼ横ばいとなりました。
また、国債発行額も、当初予定の43.6兆円が、65.7兆円に跳ね上がっています。
コロナ禍で「例外中の例外」のはずが、気が付いたら今年もで、これが常態化すると「気は確かか?」と財務次官が造反論文を書きたくなるのも、分からなくないような、極めて恐ろしい状態です。
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