中国警察の海外派出所が東京にも存在した。世界50か所以上、国境を越えて広がる脅迫と拉致の実態。

幸福実現党党首 釈量子

◆習近平氏「歯向かう者は容赦しない」

中国の習近平国家主席が異例の3期目に入りました。習近平氏は、対立している李克強前首相や胡春華氏を排除し、独裁体制を強化しています。

これまで習氏は「腐敗撲滅キャンペーン」を展開して、「歯向かう者は容赦しない」と国内の異論・反論を封じ込めてきましたが、この動きが海外まで及んでいることがわかってきました。

当然ですが、国には主権があり、警察権はその主権に含まれるものなので、中国が他国の中に派出所を勝手に設置して、その国に逃げた中国人を弾圧することは、主権侵害となります。

ところが、中国は非公式に、中国警察の海外派出所を設置し、反体制派の弾圧をしています。

いわゆる「キツネ狩り作戦:Operation Fox Hunt」で、これが強化されているわけです。

◆東京など世界54箇所に中国警察の海外派出所

9月に、スペインの「セイフガード・ディフェンダーズ(safeguard DEFENDERS)」という人権団体が、ある報告書を発表してから、この問題が一気に表面化しました。

報告書のタイトルは「海外110中国の国境を越えた警察活動が異常なレベルに」です。

日本と同じく中国で警察に電話する時に110番をかけるので、海外派出所のことを「海外110」と呼んでいます。

元々は、福建省福州市と浙江省青田県の公安局が、オンライン詐欺を取り締まるという名目で「海外派出所」を開設しました。

報告書では、世界12カ国、54か所に「海外110」が展開されていて、米国やカナダ、英国、ドイツなどの欧米諸国に数多く設置されています。

また、南米やアフリカにも展開していて、中国の人権弾圧が世界に及んでいることがわかります。

今回の報告書を受けて、欧米諸国は素早く対応しています。

オランダ、スペイン、ポルトガルが調査に乗り出し、アイルランド政府は首都ダブリンの「海外110」に対して事務所の閉鎖を命じました。

カナダの首都トロントにも「海外110」が3か所あり、カナダ政府が調査に乗り出しました。

日本も他人事ではありません。「大紀元」の報道によると中國警察の派出所は、「東京都千代田区の十邑会館内に設けられている」とのことです。

欧米諸国と同じく日本政府もすでに動いているとは思いますが、早急に実態を調査し、国民に報告してほしいと思います。

続きは下記よりご覧ください。

《文字起こし》
【前編】http://hrp-newsfile.jp/2022/4376/
【後編】http://hrp-newsfile.jp/2022/4377/