今日は江戸川区の「春花園BONSAI美術館」にお伺いしました。
ここは世界的な盆栽作家・小林國雄氏が私財を投じて作った、知る人ぞ知る名所です。
ポスターをお貼りいただいているご縁もあって中を案内していただくと、数寄屋建築様式の建物に茶室や庭園など、これぞ日本文化と誇れる、素晴らしい空間です。
しかし何より息をのむのが、「盆栽」そのもの。
何百年もの樹齢を持った古木の迫力を見ると、言葉もありません。
「盆栽」というのは命の表現なんだ。
そうした「生命」の表現が、見る人の心に感動を与えるんだ。
『一流の人に学ぶ 人生で自分の才能を花咲かせる方法』(小林國雄著、ぱる出版)
盆栽はいま世界的なブームですが、ガーデニングなど庭を造形するのと違って、「アート」として観られています。
「盆栽」の醍醐味はどこにあるのか?
何百年も経っている古木に、ただの物体としてではなく、精神性を見ていく。
死生観も含めて、生命に対する畏敬の気持ち、自然をどう表現するかというのが「盆栽」の醍醐味だというのです(前掲書)。
つまり、日本が誇れるものは多々あれぞ、あらゆる日本文化の奥には「死生観」といったものが流れています。
そして当然ながら、それを伝える師匠にも、人生哲学がなくては、教えられるはずもありません。
盆栽作風展で内閣総理大臣賞4回受賞、皐月展大賞6回受賞という盆栽の鬼才・小林國雄先生が盆栽の道に入ったのも、奇跡の盆栽『奥の巨松』との出会いで、「感動で体がブルブル震えた」そうです。
そんな先生のお弟子さんたちも、外国人がたくさんいました。
政治家も、人生哲学が必要だと思います。
盆栽に生命を吹き込むように、世界に日本が誇れる「精神性」を持った政治家の誕生も、待ち望まれると思うのです。