報道によりますと、昨日の自民党本部で行われた全国幹事長会議で、安倍総理が消費税率引き上げ判断に向けて「経済成長と財政健全化を達成すること」への理解を求めたのに対して、都道府県連の出席者から慎重な判断を求める声が上がったそうです。
昨年末からのアベノミクスの結果、株価の上昇、GDP統計値の予想以上の上昇として大きな効果が表れていますが、実際に地方では、まだまだ景気が良くなったという印象が持てないのが実情です。
私も地方を回ってみて、多くの方が消費増税に対して大変な危機感を持っていることを感じています。特に消費税の影響を受けるのは、これまでの「失われた20年」を必死に耐えてきた中小企業の方々です。97年の消費増税でも多くの中小企業が倒産したのを見てもわかる通り、「消費税は倒産税」と言われてもおかしくはありません。
昨年末の大胆な金融緩和の結果で、ようやく明るい見通しが出てきそうになったところで、消費増税という判断をすると、これまでの努力が台無しになってしまいます。そうしたことは絶対に認めてはなりません。
もし、今回、安倍総理が増税という判断をしたならば、97年と同じような倒産劇をみることになってしまいます。
先の参議院選挙で勝利を収めたとは言え、自民党の県連の方々はそうした実態を肌で感じており、今回の発言に至ったものと思います。安倍総理には、地方の皆さんが持っているこの危機感を知っていただき、消費増税を何とか中止していただきたいと強く思います。