「イスラム国」による日本人人質事件を受けて党声明を発表しました。

 本日、「イスラム国」による日本人人質事件を受けて以下の党声明を発表しました。

 このたびのイスラム過激派組織「イスラム国」による暴挙には、怒りを禁じ得ません。自国民の生命・安全を守るのは、もとより国家の責務であり、日本政府には引き続きあらゆるチャンネルを通じて人質救出に全力を尽くすよう要望します。なお、イスラム国の不当な要求に屈することになれば、さらなる侮りを招くこともなりかねず、日本政府には、「テロという悪には屈しない」という毅然とした態度で正義を貫くよう併せて求めるものです。

 また、イスラム国が日本を欧米と歩調を合わせた「十字軍」とみなして非難していることから、不測の事態に備え、イスラム国支配地域への渡航禁止措置や、国内テロ対策に万全を期すよう求めるとともに、自衛隊による在外邦人の救出を可能とする法整備を早急に行うよう要請します。憲法9条の改正も急がねばなりません。

 イスラム国による蛮行は断じて容認できず、国際社会が一致結束して、テロ撲滅に努力すべきは言うまでもありません。翻って、イスラム国台頭の背景には、イラク戦争後の混乱やシリア内戦などが指摘されますが、その深層には、欧米の近代的価値観に対する“異議申し立て”の面があることも見逃してはなりません。残虐なテロ集団であるイスラム国と、一般のイスラム教徒との混同は避けつつ、イスラム世界への理解を一層深めることなくして、根本的解決への道もないと考えます。

 先般のパリでの銃撃テロ事件を契機に、欧州では反イスラム感情が強まりつつありますが、暴力やテロが連鎖する事態は回避しなくてはなりません。西洋世界とイスラム世界の相互理解のためには、多様な価値観の平和的共存を可能とし得る思想の広がりが必要です。幸福実現党は、宗教的寛容の精神を持つ日本こそが、両者の懸け橋としての役割を担うにふさわしいと考えるものであり、国際社会の平和と繁栄の実現に向けてより主体的な役割を果たす、毅然とした国づくりを進めてまいります。

「イスラム国」による日本人人質事件を受けて(党声明)