3 社会保障・福祉

すべての人が輝く社会を

※本内容は 2019年5月主要政策をWeb記事にしたものです。

 

⾃助と家族の⽀え合いをベースにした社会保障を構築

日本は、急速に進む少子高齢化により、団塊世代が75歳以上となる”2025年問題”や高齢者の数がピークとなる”2040年問題”など、人口の構造的問題に直面しています。超高齢社会を迎えるなか、年金制度における賦課方式(そのときの現役世代が高齢者を支えるという仕組み)が現役世代に大きな不公平感をもたらしています。

●社会保障のあり方をめぐって、政権与党は「エイジフリー」社会を構築させる考えを示していますが、毎年約1兆円ずつ社会保障費が増加する状況を放置し、「増税やむなし」という状況に国を追い込んだのも政権与党にほかなりません。今、問題の抜本的解決を図る必要に迫られています。

●持続可能で安心できる社会保障を構築し、若者と年配の方が共存し、すべての人が輝く人生を全うできるための環境整備を進めるべきです。

 

幸福実現党はこうします!

「生涯現役社会」の実現に向け、平均寿命の延伸に合わせた年金受給年齢の引き上げ、定年制の延長・撤廃を検討します。

年金制度を積立方式へと移行させるなど、抜本的な制度改革を進め、「自助と支え合い」をベースにした安心な社会保障の実現を目指します。

相続税・贈与税、遺留分制度の廃止、多世代同居の後押しで、家族の結びつきを強化します。

 

不正受給もはびこる生活保護の闇

現在、生活保護受給者は200万人を超え、これに関連する国の歳出は約3兆円と巨額にのぼっている状況です。その背景の一つは、08年のリーマンショック以降、稼ぐ力があるにもかかわらず生活保護を受け取る層が増大したことです。

今の制度上、生活保護の受給対象になれば、基本的な給付と並行して、医療費が無料になったり、NHK受信料が全額免除になるといった「特典」を受けることができるようになります。

真面目に働く人よりも高い生活水準を享受するという生活保護者も多くおり、手厚い給付が受給者の自立を妨げているというのが実態です。

また、収入の不正な申告で給付を過大に受け取ったり、生活保護を食い物にする「貧困ビジネス」が横行するなど、生活保護の不正受給も大きな社会問題となっています。こうした状況を放置し、国民の血税が垂れ流しになっていることは断じて許せません。

今、生活保護の制度設計の根本的な見直しを含め、あるべき国のセーフティネット像とは何かを見出す時に来ています。

 

「心に寄り添う政治」を

●従業員の一定の割合は障害者を雇うよう義務付けるルール(「障害者雇用促進法」より)について、昨年、中央省庁で障害者雇用数を水増ししていたことが問題となりました。またそのルールのもとで、納付金を納めることで障害者の雇用を避ける企業も多く見られるというのも実際のところです。

●働いて社会に貢献し、税金を納めることに喜びを見出す障害者の方も多くおられます。「障害があっても、魂は健全」という考えのもと、社会インフラとしてバリアフリー化を進めるのみならず、障害者に対する社会の理解促進を進めることで、障害を持つ人が幅広く社会参加できるよう努めるべきではないでしょうか。

 

幸福実現党はこうします!

障害のある方が社会活動へ参画することを後押しするため、障害者に対する社会の理解促進を図ります。

公共交通機関や道路、建築物などのバリアフリー化を進めます。

障害者雇用を行う企業に対する税制上の優遇措置を拡充するなど、幅広く障害者の就職支援策を実施します。

障害による情報・コミュニケーション格差の解消に向けた取り組みを進めます。

 

魂の輝きを⽀える福祉

上杉鷹山

ケネディ

米国ケネディ元大統領はかつて、演説の中で「この国を、障害者が税金を払えるような国にしたいのだ」といった言葉を残しています。その背景には、ケネディの実の妹が、障害者にも関わらず懸命に働き税金を払おうとしたことにあります。体が不自由でも、働けるチャンスがありさえすれば国家に貢献できる。

ケネディは、こうした国が良い国なのだと考えたのです。

そのケネディは、尊敬する日本人として上杉鷹山を挙げています。上杉鷹山は米沢藩主として、質素倹約と殖産興業に励んで藩の財政を立て直し、藩を再興した人物として知られ、内村鑑三が英文で書いた『代表的日本人』で紹介されています。

実はその鷹山は福祉にも心血を注いでいました。心身発育不全の障害を患っていた妻に対して、のっぺらぼうの人形に目や鼻を書かせて能力を引き出すなど生涯にわたって愛情を注いだとも言われています。藩政においても福祉政策を充実させ、女性、妊婦の健康を増進させる施策をとったり、孤児や障害者については近所で組合を作り、その中で助け合うことを命じるなどしていました。

福祉のあり方を考える際、本来はそれぞれの魂が最大限輝くように、一人一人に対する深い理解と愛情が根底にあるべきでしょう。

ケネディと鷹山は、現代においても大きなヒントを与えてくれています。