幸福実現党党首 釈量子
※9月14日収録された言論チャンネルの要点をまとめたものです。詳しくは、上記のURLから映像をご覧ください。
◆中国不動産最大手「中国恒大」が破綻危機
中国の不動産バブル崩壊については、これまで何度も話題に上ってきましたが、中国最大手の不動産デベロッパー「中国恒大」が倒産危機に陥り、現実味を帯びてきました。
不動産投資は中国のGDPの1割、建設資材や家電など関連産業を含めるとGDPの3割を占め、中国政府はこれまで力を入れてきました。まさに中国の借金経済の象徴です。
しかし、不動産価格が高騰し、庶民の手が届かない価格になっており、中国でも貧富の格差が大きな問題になっています。
習近平国家主席は「マンションは住むものであって、投機するものではない」と言って、不動産デベロッパーこそがマンション価格を吊り上げている張本人と見なし、昨年より規制を強化しているのです。
この規制強化は、「三条紅線」と言われるもので、負債に上限を設ける3つのレッドラインを設定しました。
総資産に占める負債の割合などで、中国最大手のデベロッパー「中国恒大」は、このレッドラインに引っかかり、新規でお金を借りることが難しくなったことで、手元の現金が急速に不足したわけです。
中国恒大は、不動産バブルの中、多額の借金をしながら各地でマンションを建設し急成長しました。
中国恒大の2020年の住宅販売面積は中国第2位で、最近では電気自動車開発に乗り出すなど、事業を拡大した結果、負債総額は3000億ドル(約33兆円)という前例のない規模になっています。
9月9日時点で、香港証券市場の「中国恒大」の株価は、今年75%も下落しています。今後、中国政府が「中国恒大」の破綻を認めるかどうかが、注目されています。
最悪のシナリオは、格差を広めた極悪人への懲罰として、見せしめ的に破綻させることです。
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